宅八郎の現在―驚くべき転職―【2020年に死去のため、更新】

宅八郎とは

1962年生まれ
静岡県出身、法政大学社会学部卒

本名は矢野 守啓(もりひろ)。

オタクという概念が広がり始めた1990年前後、もともと漫画少年だった彼は、週刊誌に「オタク評論家」として登場。以後、「元気が出るテレビ」や「生ダラ」などに出演し、知名度を上げる。

1994年、道路交通法違反(当て逃げ)で逮捕されるも、他の容疑(威力業務妨害など)での逮捕だったとの見方が強く、破天荒な性格として知られる。

朝鮮語を得意とし、北朝鮮に何度か観光で訪れる。

西村知美の大ファンで、西村個人に関するクイズでは本人に勝利したことがある。

現在のオタクの文化のパイオニア的存在で、不衛生な髪の毛とメガネは彼が根付かせたオタクの象徴とも言えるだろう。

*画像出典:https://up.gc-img.net

以前の宅八郎氏。フィギアを持つ姿は現代のオタクでは普通だが、以前は特異な存在として話題を集めた。

芸能界から姿を消した後

【2004年】

なんと、ホストに転身。

もともと執筆や話術には長けていたし、知名度も高かったためそこそこの人気ホストとなった。しかも場所は日本一のホスト街・歌舞伎町。ホストクラブ「club G」でホストを務める。

ホストは2年間行った。2年で体重が10㎏増加し、体調不良で辞める。

【2006年】

スターを応援する「ピュアライム」の学院長に就任する。

6月から「うにプロジェクト」のアドバタイジング・ディレクターとして活動、アキバ系撮影会や催しに携わる。

宅八郎プロデュース「COS de Live コスドライブ等身大(vol.1)」を開催。

【2007年】

渋谷区長選に出馬。

もともと頭がいい上に、自己主張の強い性格のため、区民に共感を得そうなマニフェストだったが、「渋谷をアキバ以上のオタク文化の街にする」との余計な主張のため最下位で落選。

それでも5605票を集め、「正直、ここまで得票できたことは有り難い」と有権者にお礼を述べた。

【2009年】

音楽評論家の四方宏明氏にmixiで殺害をほのめかす文章を投稿。

またも逮捕されるが、2010年3月に起訴猶予処分。

宅八郎の現在

「ハチロック」というロックバンドを結成して音楽活動を展開している。

宅八郎はボーカルを務めていて、作詞作曲も手がける。

また「メカヤクザ」という名前でDJも行う。

宅八郎のブログ→宅八郎の処刑日記

2012年以降、更新はありませんが、いじめ問題に長文を投稿したり、いろいろな経歴はあるけど、根は真面目な一面もあります。

他にもとび職として活動しているという情報も。

問題発言や、素行の悪さが多くて現代のテレビでは使いづらいという印象がありそうです。

個人的にはこういう人がいても、いろいろな議論が生まれて面白いのではないかと思うのですが、テレビでの久しぶりの活躍を期待したいですね。

【更新】2020年8月11日に逝去

コラムニストとして活動していた宅八郎ですが、2020年8月11日に小脳出血のため、東京都府中市の病院で亡くなられました。

交流のあった片岡宏介氏や、精神科医の香山リカ氏、劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチ氏なども追悼。

葬儀は身内のみで行ったそうです。

オタク文化を日本に広めたパイオニアでありながら、少し過激な行動や言動も注目を浴びた宅八郎。

日本の独特なアニメ文化を一時は牽引した存在で、宅八郎がオタク界に与えた影響はものすごいものがありました。

テレビなどでの再ブレイクを期待していましたが、とても残念ですね。

ご冥福をお祈りいたします。