2004年に大流行したヒップホップ音楽の「ココロオドル」。 盛り上がるリズムとメロディに、圧倒的なライムセンスと秀逸なMCのセッションでジャパニーズHIP HOPの神髄とも言える名曲ですが、nobodyknows+(ノーバディーノウズ)は現在どのような活動をしているのか。 愛知県 名古屋で今も活躍しているnobodyknows+メンバーの今に迫りました。 |
nobodyknows+のブレイク
ジャンルの枠を超越して万人に愛される、まさしく国民的大名曲となった「ココロオドル」の超絶リミックスバージョンが7inchレコードで登場!
— nobodyknows+ info (@nk_staff) November 14, 2019
リリースは12/24(火)!ということで「出張ネバーランド Xmas スペシャル!! 」@名古屋・クラブクアトロでも限定数販売決定!
詳細は https://t.co/puMg9XumTg pic.twitter.com/jWC6VF0LgD
【これまでのメンバー】
DJ MITSU(ディージェイ ミツ)
g-ton(ジートン)*2007年に脱退
crystal boy(クリスタルボーイ)
HIDDEN FISH(現在はホクロマン半ライスに改名)
ヤス一番?(ヤスイチバン)
ノリ・ダ・ファンキーシビレサス
名古屋市で1999年にDJ MITSU、g-ton、crystal boyの3人で結成されたヒップホップグループ。
結成後、1年も経たずに初めてインディーズでリリースしたCDが、名古屋のHMVで4位にチャートインしたのをきっかけに地元では急速に知れ渡っていきました。
2002年にはソニーミュージックと契約しながらも名古屋で活動を続けていましたが、2003年にヤス一番?、HIDDEN FISH、ノリ・ダ・ファンキーシビレサスの3人が加入し、現在のnobodyknows+に改名しました。
*3人が加入する前はnobody knowsという名前。
3人が加入して約2か月後、「以来絶頂」というシングルをリリース。
しかし、そのメジャー初シングルは売れ行きは芳しくありませんでした。
それでもFMフェスティバル03では愛知県代表に選ばれるなど、地元からの支持は高く、地道に活動を続けていました。
そして、2004年5月にリリースした「ココロオドル」が大ヒット。
一躍、全国区にnobodyknows+の名前は知れ渡り、一気にブレイクすることになります。
nobodyknows+と言えば「ココロオドル」
ココロオドルは大ヒットしていますが、厳密に言うと、ココロオドルのリリース直後に発売した「Do You Kow?」が70万枚の大ヒットをして、ココロオドルも同時に売れていった感じです。
ココロオドルはオリコンチャートで最高は5位ですが、チャートインした回数はなんと46回!
1年は約50週なので、1年近くもチャートインし続けたことになります。
ココロオドルの何が良かったか調べてみました。
・メロディが良い
・リズムとテンポが良い
・MCのセッションが凄すぎる
・ライム(韻踏み)のレベルが高い
著作権の関係上、歌詞を載せることはできませんが、リリック(歌詞)を文章にして読むと、確かに韻が凄いというのが分かります。
当時の日本の音楽シーンはヒップホップブーム。
と言っても、ブームは下火になっていた頃かもしれません。
2003年に「ウェカピポ」でブレイクしたSoul’d Out(ソウルドアウト)のように、日本のヒップホップも実力派ばかりが台頭していた頃でもあり、リズミカルでリリックセンスの高いnobody knows+は一躍、実力派ヒップホップグループとして認知されるようになりました。
また、何と言ってもnobody knows+はライブパフォーマンスが圧倒的に評価されていました。
こちらのライブ映像は2014年にアップされた動画ですが、誰もがノリノリになれる音楽とパフォーマンスが特徴的ですね。
地元名古屋のファンばかりでなく、ココロオドルで全国にファンを増やしたnobody knows+は、そのリリースの後、2004年12月31日の紅白歌合戦に出場。
2005年には全国ツアーを敢行するなど、一気にトップアーティストとしての地位を築いて行きました。
ココロオドルのその後の音源リリースで苦戦
ココロオドルが大成功したnobody knows+。
一発屋と思われていますが、その後の音源もリリースするたびに売れまくりました。
ココロオドルはメジャーデビュー3枚目のシングルですが、4枚目となる「シアワセナラテヲタタコウ」はオリコンチャートで3位を記録していますし、5枚目、6枚目も10位以内に入っています。
しかし、その後はシングルの売れ行きは下降気味になってしまいます。
7枚目「どうよ?」・・・オリコン最高10位
8枚目「Hero's Come Back!!」・・・オリコン最高17位
9枚目「アンダーレイン」・・・オリコン最高41位
10枚目「Villain's Pain」・・・オリコン最高72位
11枚目「Fallin'」・・・オリコン最高129位
この11枚目のシングルは2009年2月にリリースしていますが、2004年にブレイクしてから5年。
オリコンチャートで最高129位という結果になってしまいました。
原因はヒップホップブームが終わってしまったこと。
バンド、小室ファミリー、ビジュアル系、モー娘、AKBなど、時代によって音楽のブームの移り変わりが早い日本で、ロングヒットは難しかったかもしれません。
2010年あたりからは名前を聞かなくなったnobody knows+。
誰も知らないというわけではないので、somebody knowという感じですが、彼らは現在どうしているのか、意外な活動をしていたので、ご覧ください。
nobodyknows+の現在
nobody knows+は現在も音楽活動を継続中です。
ソニーミュージックは2009年までの在籍となってしまいましたが、現在は$TAX RECORDS(ドルタックスレコーズ)というレーベルに在籍しています。
このドルタックスレコーズというレーベルは、株式会社シグマサウンズスタジオという会社が運営しているレーベルで、nobody knows+の他にはOBRIGARRD(オブリガード)というヒップホップ系アーティストが在籍しています。
nobody knows+のDJ MITSUが設立したレーベルですので、nobody knows+自身でレーベルを所有している感じですね。
現在は以前ほど頻繁に活動しているわけではありませんが、音楽活動は継続中です。
2009年にソニーミュージックから離脱した後にはヒット曲には恵まれておりませんが、現在に至るまで限定流通という形で5枚のシングルのリリース、アルバムのリリースやシングルの配信は5つ以上あります。
面白いことに2013年には「nobody knows+ is dead」(ノーバディーノウズは終わってる?)というタイトルでアルバムもリリースしています。
ちなみに、そのアルバムはオリコンチャートで最高で197位という悲惨な結果に。
それでももっとも最近で2017年12月に「THE FIVE WAYS」というアルバムを出していてます。
しばらく新曲のリリースはありませんが、ライブ活動やイベント出演は2007年に脱退したg-tonを除く5人体制(4MC・1DJ)で現在もバリバリ現役です。
2018年のライブ映像ですが、盛り上がり方が凄い!
映像でも盛り上がれるほどです。
ココロオドルが大ヒットしているので、見に来ているファンのためにもライブでは必ずココロオドルを披露するらしいですよ。
しかし、以前ほどの人気はありませんので、ライブやイベントも生活の一部。
メンバーのそれぞれの実際の現在を調べてみました。
メンバーはnobody knows+以外にもいろんな活動を!!
DJ MITSU(ディージェイ ミツ)の現在
1972年生まれ、名古屋市出身。
本名は山本 充洋なので、名前からDJ MITSUというタレント名で活動しています。
nobody knows+ではリーダーを務めているDJ MITSUですが、グループが所属しているレーベル$TAX RECORDS(ドルタックス・レコーズ)の設立者であり、株式会社シグマサウンズスタジオの代表でもあります。
現在は、2010年から中日ドラゴンズのナゴヤドームで使用される映像楽曲などの提供や、その他音楽関係のプロデュース、海外ではアナログレコードをリリースしているようです。
自分の会社の運営、音楽活動に加えて、名古屋市では公的な繋がりも強くて、ツイッターでは政治関係の発言もたびたび見られます。
先の河村市長との対談時、独自の文化育成の話から「名古屋に野外文化音楽堂の創設を!」と提案したところ、非常に強い関心を持っていただき、本日公式に市長室で面談ということでしたので、DJ MITSU謹製の『提案書』をお渡ししてきました! pic.twitter.com/aIJIaw7kIZ
— DJ MITSU (@sigmastudio) September 18, 2015
DJ MITSUのTwitterプロフィールによると、自民党と書かれていますが、一緒に写っている名古屋の河村たかし市長は減税日本という政党の代表。
政党にかかわらず、正しいと思う政治観念を発言しているようですね。
【DJ MITSUの現在】
・会社の代表を務めていて、nobody knows+の運営などもすべて指揮している
・名古屋市や愛知県とのつながりが深く、政治的な発言も多い。
・中日ドラゴンズなどにも音楽で深く携わっていて、現在は音楽一本で活躍中
crystal boy(クリスタルボーイ)の現在
1977年生まれ、岐阜県多治見市出身。
本名は加藤 正道。
nobody knows+で活動しながら、ケミストリーの「君をさがしてた」という楽曲のリミックスバージョンにシーモ(SEAMO)と参加するなど、ラッパーとしてもグループ内で最も精力的に活動していたのが、このクリスタルボーイです。
2010年にはソロMCとして、シングル、ミニアルバムもリリースしており、アーティストとしてグループとソロで活躍していましたが、現在はnobody knows+での活動が主。
また、2009年には名古屋市内で路面店でセレクトショップBPMという洋服店をオープンし、メディアにも取り上げられていました。
クリスタルボーイはnobody knows+の中でもオシャレでファンの間では注目されていたし、セレクトショップBPMは人気店でした。
しかし、調べたところ、現在はセレクトショップBPMは閉店しているようです。
オリジナルのショップサイトも、楽天ショップもBPMはなくなってしまっており、名古屋にオープンした店舗は現在W YOUという店舗が入っています。
その店舗のオーナーも調べたところ、クリスタルボーイの名前ではありませんでした。
また、ツイッターではプロフィール欄に「セレクトショップBPMは模索中」と休止していることを示す情報も掲載中です。
今年最後のバスケ🏀 pic.twitter.com/qTeNMW5qz1
— crystalboy (@crystalboy74) December 17, 2014
ラッパーのSEAMOとは現在も仲が良く、ツイッターでもたびたび登場しています。
【crystal boyの現在】
・ソロでCrystal Boyとしても活動していますが、nobody knows+での活動が主体
・長年オーナーを務めていたセレクトショップBPMは閉店し、オンラインショップも閉店している
・現在は音楽一本で活躍中
HIDDEN FISHの現在
本名は坂梨 博樹。
nobody knows+のブレイク時はHIDDEN FISH、つまり、「隠れた魚」という名前でした。
苗字の坂梨という名前にサカナという文字が隠れているから、この名前だったのですが、2012年には「ちびまるお」、2015年には「魚太郎☆サラダ味☆」と言う名前に改名していて、現在は「ホクロマン半ライス!!!」というのが正式名称。らしいです。
HIDDEN FISHは、nobody knows+で活動しながら、DJ MITSUとノリ・ダ・ファンキーシビレサスと3人のユニット「ロイヤルサルーン」としても活動。
地元名古屋では音楽のイベントやライブ活動をロイヤルサスーン名義で現在もたびたび行っています。
一方で、飲食店も経営していました。
久しぶりにお仲間さん達とホルモン
— hide (@hide84429889) November 11, 2018
酒場ちからへ行って来ました!(^o^)
食べて、吞んで、騒いで🎶😆
仲間Gクンの誕生日もお祝い⤴👍
ホクロマンさんとも🍻乾杯出来て
楽しかったッス!#nobodyknows#ホルモン酒場ちから#誕生日 pic.twitter.com/GhYJNOD8g2
ホルモン酒場ちからという飲食店の店主として、アットホームな雰囲気で料理も美味しいとかなりの高評価だったのですが、2019年2月に閉店。
飲食店の展開は5年だったのですが、そこそこ繁盛していたのに閉店することとなったようです。
【HIDDEN FISHの現在】
・改名を何度か行い、現在はホクロマン半ライスという名義で活動
・ロイヤルサルーンとしても名古屋ではたまに活動している
・飲食店「ホルモン酒場ちから」を5年経営したが、閉店した
・現在は音楽一本で活躍中
ヤス一番?(ヤスイチバン)の現在
1978年生まれ。岐阜県多治見市出身。
16歳からMCとしているヤス一番?は、nobody knows+の中でも最もキャリアの長いMCと言えます。
実際にnobody knows+に加入する前から、わかば塾など複数のグループで活動しており、現在もnobody knows+の活動と並行してヤス一番?としてもソロで活動しています。
一方で音楽以外の活動では、2009年に名古屋市内で居酒屋「わかば屋」をオープン。
ヤス一番本人が店頭に立って接客もこなすため、ファンも多く訪れる店舗ですが、ツイッターやグルメ情報サイトを見ると、味が格別においしいとのこと。
昨日の夜は、わかば屋さんへ。nobodyknows+ヤス一番?さんと写真を🙇♂️
— 𝐒𝐇𝐔𝐍 𝐒𝐊𝐘𝐖𝐀𝐋𝐊𝐄𝐑 シュン・スカイウォーカー (@ssw_skywalk) October 27, 2018
また来ます❗️
その後、夜中のジムも行ったよ👌#ヤス一番 #わかば屋 #女子大 #多治見 #土岐 #dragongate #シュンスカイウォーカー pic.twitter.com/ifCXHMkdbT
食材にもこだわった料理を提供していて、値段もそこまで高くありません。
名古屋に行ったら寄ってみたいお店ですね。
もちろん、現在も元気に営業しています。
ほかのnobody knows+のメンバーの店舗は、うまくいかなかったりしていましたが、ヤス一番は居酒屋のオーナーとして現在で10年以上も運営を続けているので成功しているといえるでしょう。
【ヤス一番の現在】
・nobody knows+での活動と並行してソロでも稀に活動
・2009年に開店したわかば屋という居酒屋で現在においても経営中
ノリ・ダ・ファンキーシビレサスの現在
nobody knows+の最年少で1980年生まれ。本名は岡村 典幸。
名古屋出身で、ガタイの良くてだみ声担当といえば分かりますね。
現在nobody knows+の中でも最もいろんな活動にチャレンジしているかもしれません。
ノリ・ダ・ファンキーシビレサスは、nobodyknows+が全盛期のころから大のプロレスファンでテレビ中継などにもしょっちゅう映ってしまい、ファンの間で話題になっていました。
そして、なんと2010年に30代でありながら、プロレスラーとてデビュー。
今池プロレスというプロレス興行に所属しながら8年も活躍しました。
2018年10月に引退して、2019年2月には引退セレモニーまで開かれるほど。
*出典:https://nobodyknows-fc.com/contents/226850
引退セレモニーが開かれる選手ということで、実力があったことがうかがえますね。
そして2018年に引退してからは、愛知県にあるTaskファームで農場長というポジションに!
いろんなことにチャレンジしていますが、実は農業は以前から携わっていて、Taskファームとしても実績と知識を買って農場長にしているようです。
https://twitter.com/agri_yarrows/status/1158932214429601794
実際に農作業をしているようですが、かなり品質にはこだわっているようです。
農薬は極端に少ない方法で手間暇かけて栽培していて、野菜を梱包するパッケージにもノリ・ダ・ファンキーシビレサスのイラストが描いてありました。
ノリ・ダ・ファンキーシビレサスは、農業やプロレスのほかにもラグビーのスタジアムMCも務めていることが分かりました。
ラガーマンのような肉体で、だれもが聞いたことのあるnobody knows+のMCなのでラグビー関係のMCはピッタリの役どころですね。
【ノリ・ダ・ファンキーシビレサスの現在】
・音楽関係はnobody knows+での活動とロイヤルサスーンでの活動
・プロレスラーに転身するも、現在は引退
・愛知県の農業法人で農場長という立場で勤務している
・ロイヤル岡村という名義でも活動している
・ラグビーのスタジアムMCを務めることもある
g-ton(2007年に脱退したジートン)の現在
ココロオドルでは、「ノッてきな的な言葉が出てきた~」の部分を担当しているg-ton(ジートン)。
1975年生まれ、本名は後藤 和幸。
初期メンバーでありながら、2007年に自主的に脱退しました。
その後はソロ活動を開始という情報が出ていましたが、目立った活躍は調べたところほとんどありませんでした。
ただ、現在も音楽関係の仕事をしているようです。
g-tonのツイッターは→こちら
g-tonのインスタグラムは→こちら
現在は子供とニューヨークで暮らしているg-ton。
nobody knows+のメンバーとも仲が良いらしく、DJ MITSUの仲の良い名古屋のclub buddha(クラブ ブッダ)というクラブにも日本に帰ってきたら顔を出すようです。
ジートンがnobody knows+に復帰することはないと思いますが、本場アメリカ仕込みの高いレベルのラップを日本の音楽シーンで披露することも今後はあるかもしれませんね。
The First Takeでの動画が大ブレイク!今のNobodyknowsの注目度も高かった
2022年6月に公開された動画、「The First Take」でのNobodyknows+の一発撮りがかなり注目を集めました。
大ヒット曲であるココロオドルを披露したのですが、ヤス一番が、歌詞を間違えるというミス。
そこはファーストテイクですので、ミスしたままで続行。
ノリ・ダ・ファンキーシビレサスもHIDDEN FISHも笑いながら楽しそうにレコーディングしている様子がTwitterなどでも話題になりました。
何よりも、時が経っても全然変わらない歌声だし、ラップの感じもめちゃくちゃテンション上がるので、再注目されているという感じですね。
メンバーひとり一人が活躍しているのですが、Nobodyknows+としてもこれからも十分に活躍が期待できそうです。