林眞須美(カレー事件)の現在と、家族、被害者、目撃者の少年の今

日本全土を震撼させた1998年の和歌山毒物カレー事件。
林眞須美(現死刑囚)が逮捕されて20年以上も経っていますが、冤罪である可能性があり、今も良く話題になります。林眞須美は死刑は確定しているものの、まだ執行されていません。今回は、林眞須美の現在と、旦那さんや4人の子供などの今を調査しました。

和歌山毒物カレー事件とは

1998年の7月、和歌山県和歌山市で行われた地域の夏祭りで、配られたカレーにヒ素が混入して67人が被害に遭い、10歳の子供や女子高生など4名が亡くなった事件。
(*67人の被害者のうち、4人は妊婦のお腹にいた子供が含まれる)

事件から2か月以上経った10月4日に、別の事件(保険金詐欺)で逮捕された林眞須美がそのさらに2か月後の12月9日に「祭りのカレーに亜ヒ酸を混入し殺人と殺人未遂の容疑」で再逮捕されました。

*画像出典:『著書「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実』の表紙より

被害者が不特定多数もおり、4名の尊い命が失われた前代未聞の大事件として報道は過熱。

事件発生からテレビ番組や新聞雑誌は連日話題となり、林眞須美が逮捕された時は全国のトップニュースとして取り上げられています。

しかし、警察の取り調べに問題があったり、確たる物証がこれまでない点、多数の目撃証言が曖昧である点、そして本人が死刑が確定してもずっと冤罪を主張している点など、真相はまだわかっていないのが実情です。

もともと保険の外交員(会社は日本生命)で、保険金に関してプロと言える知識を持っていた林眞須美
元シロアリ駆除を生業にしており、そのシロアリ駆除に定番のヒ素を所有していた林健治

この2人がカレー事件とは別の殺人未遂容疑・保険金詐欺容疑で逮捕されたことをきっかけに犯人に仕立て上げられました。

たしかに、ヒ素というのを一般の人が所有している確率は低いですし、詐欺事件・殺人容疑などの別な事件で捕まるような人物が祭りに参加していれば、「誰がカレーにヒ素を入れたんだ?」という話になると、一番に疑われるかもしれません。

それでも、証拠不十分のまま逮捕されて、死刑まで確定してしまった林眞須美。

2009年5月に死刑が確定して、戦後の日本で11人目の女性死刑囚となっているものの、再審請求や抗告をしているため現在も生きています

被害者や遺族としては、真犯人が誰であろうと裁かれるべきと考えているようですが、本人が20年以上も一度も認めていない以上、複雑な心境でしょう。

また、現在は当時子供だった林眞須美の子供たちも大人になり、いろんな情報を発信し始めています。

林眞須美、夫の林健治、子供たちは、もし本当に冤罪だったとするならば20年以上経った今も苦しめられているということになります。

もちろん、冤罪は最悪な事ですが、もっと辛い思いをしているのは被害者の方々。

亡くなったひとり小学生の児童が通っていた和歌山市立有功小学校では、事件以来、現在も給食でカレーが出されたことはありません。

法的には林眞須美で確定しているが、実際の真犯人は謎のまま。

和歌山毒物カレー事件においてはマスコミの虚報、警察の誘導尋問などが明るみになった現在、本当の犯人が誰なのか分からなくなってきてしまっているのが現状です。

冤罪派の主張

まず第一に、林眞須美が犯人であるという証拠と動機がまったくない。

林眞須美は確かに保険金詐欺をやっていてその罪を認めているものの、お金にならない犯罪はやる意味がないということを夫である林健治も答えている。

カレーの鍋の近くに捨ててあった青色の紙コップからヒ素が検出されたが、目撃された林眞須美の持っていた紙コップの色はピンク。
このように目撃情報もあいまいな点が多く、証言や証拠というのはどんどん林眞須美が犯人であるかのように仕立て上げられていったという事実がある。

他にも、警察が家宅捜索で押収したシロアリ駆除の容器は林家の指紋は検出されておらず、警察のねつ造であるということが確実視されている。

また、林眞須美の一家が引っ越してくる以前に、近隣の飼い犬が青酸化合物で毒殺されたという事件が3度も発生しているが、犯人が見つかっていない。
近所の小学生が犯人という説がある。

「疑わしきは罰せず」という裁判の基本的考え方に反しているという点からも、怪しいというだけで確実な証拠がないのに捕まったというのが冤罪を主張する人たちの意見です。

林眞須美が犯人という肯定派の意見

事件当日、カレーの調理に携わった関係者は数名。真犯人が事件の後に捨てることもできたかもしれないが、毒物混入させる目的でヒ素という選択肢が出来る人物がいるとは考えられない。

また、ガレージでカレーを調理していた他の主婦と林眞須美が言い合いになっていたことが分かっている。その腹いせにヒ素を混入させたというのが自然な考え方。

林眞須美以外の犯人像は考えられず、確定的な証拠がないだけで、林眞須美以外は有り得ない。

現在、20年以上経ちましたが、冤罪説が有力な説になっています。

また、林眞須美の次女もカレーの見張り番をしていたことから、一部では娘を守るために林眞須美が真犯人を知っていながら言わないのではないかという憶測も・・・

冤罪説が強まっていますが、捕まって死刑判決まで言い渡されている以上、他に容疑者がいないことからも依然として林眞須美が有力な真犯人と思われているのが一般的な考え方。

しかし、本人が否定していて証拠が出ていない以上は、死刑判決が出るのはどうしても間違えているような気がします。

毒物カレー事件の被害者の現在

63人と妊婦のお腹にいた4人、死亡してしまった4人の合計71名もの被害者。

死亡しなかった人たちは嘔吐や吐き気、下痢、低カリウム血症など事件後2週間経っても症状が続いてしまいました。

ほとんどの人が長期入院をして回復しています。

しかし、2018年、事件からちょうど20年の節目の年に和歌山市の保健所が10年ぶりに被害者の健康状態を調査。

34名から回答を得られたのですが、現在も1割の被害者が手足にしびれがあるなどヒ素中毒によって引き起こされた末梢神経障害を訴えたほか、2割がふらつきや倦怠感があると回答しています。

和歌山毒物カレー事件の被害者のうち、2割以上の方が今も後遺症に苦しんでいるということです。

また、カレーを食べれなかったり見ると不安になると回答した人も3割いるそうです。

2020年7月25日、事件からちょうど22年が経った日に、被害者の会の副会長を務める杉谷安生さんが現在は空き地となっている事件現場に献花したことが報道されました。

杉谷さんは、高校2年生だった娘さんが被害者で、2週間も入院し、今も鮮明に事件の事を覚えていると話しています。

後遺症で今も苦しんでいる被害者と、その家族もいるということです。

事件のことは忘れさせてあげたいでしょうが、風化させてしまうのは良くないことですね。

消えた目撃少年の現在

和歌山毒物カレー事件を語る上で、「消えた目撃少年」というキーワードは欠かせません。

和歌山市園部で行われた祭りでカレーが振る舞われるということで、近くの飲食店で働いていた当時16歳の少年が林眞須美が紙コップを持ってカレー鍋のあるガレージに来たのを目撃したという証言です。

この貴重な証言は多くのマスコミと警察・検察が注目しました。

もともと、少年の働いていた飲食店と林眞須美の居宅が近所だったこともあり、何度か来客した林眞須美の顔を覚えていた少年。

事件当日、少年の飲食店は12時オープンで、それまでに店内にいた少年はオーナーから「今日は祭りでカレーが振る舞われるらしい。お店の開店まで時間があるから様子を見に行ってきて」と言われ、カレーを作っているガレージへ。

近所の飲食店なので、カレーが振る舞われると客足も少なくなりますから、オーナーが気になっていたため、少年に様子を見に行かせました。

すると、ある住宅のガレージで主婦たちが取り囲んでカレーを作っていたそうです。

未成年でありながら一服してその様子を何気なくみていた少年は、顔見知りの林眞須美が主婦たちと何やら言い合いをしている様子、そしてその後にピンク色の紙コップを持ってきた様子を目撃。

その直後に全国を震撼させる和歌山カレー事件が発生。

数日後、少年がこういうことがあったとオーナーに何気なく語ったら、オーナーが警察に報告。

その後は警察や検察はもちろん、マスコミが少年に殺到して取材を受けて、取材でも見たままの事を話したそうです。

「林さんが右手にピンク色の3個くらい重なった紙コップを持って、左手に持ち替えて、落ち着きのない感じだった」

しかし、裁判でも証言台に立って話すと約束していた少年は姿を消しました。

マスコミも少年に取材できなくなり、それが「目撃証言をしていた少年が消えた」となってしまいます。

マスコミの取材に5万円の謝礼をもらっていて十分味を占めたから、姿を消した。という情報が独り歩きして、結局裁判でも証言台に立つことはありませんでした。

しかし、現在、Youtubeのとあるチャンネルがその消えた少年の現在を取材しています。

これによると、現在アラフォーとなった元少年は、このように答えています。

・林眞須美のことは客として来店していたので覚えていた
・紙コップを持っていたのを見ていたが、カレーに入れたのはみていない
・裁判で証言する約束だったが、傷害事件で捕まってしまったため証言に信用性がないという観点から矮小化された
・取材に謝礼はもらったが、謝礼目的で嘘の証言をしたつもりはない。事実を語っただけで謝礼をもらった

当時は両親が離婚するという状況にあった少年。16歳で一服していたと語っているくらいなので、相当ヤンチャな人物であったことが想像できますが、そのような少年が突然証言することなく消えたので、嘘の証言だと思われていました。

しかし、20年以上経った現在、その少年本人が取材にこうやって答えているということは、ハッキリとした受け答えからも事実の事を話しているような気がします。

それでも、林眞須美が右手に鷲掴みでコップを持ってきていたというだけで、ヒ素をカレーに混入したという事実に繋がることはありません。

後に見つかったヒ素が検出された紙コップは、水色。

警察側は、少年が見たピンク色の紙コップは3重に重なっており、ヒ素が入った紙コップは内側で水色だったという見解を示しています。

現在、この消えた目撃者の少年は、アラフォー

仕事は何をしているのか分からないものの、ヤンチャそうな感じは残っていますが立派な大人になった感じがしますね。

2020年には拘置所にいる林眞須美から人権侵害を訴えられ、1,000万円の支払いを求められる訴訟を起こされてしまいます。

しかし、裁判所はこれを棄却。

事実を話しただけで1,000万円も訴えられたらたまったもんじゃないですね。

立派な大人に成長した消えた目撃少年。

今後も必要があれば、取材に応じると思いますので、新しい情報が入り次第更新します。

林眞須美の現在

事件から10年以上も経った2009年に死刑が確定した林眞須美。

死刑囚の7割が再審請求を行いますが、確実な証拠がないのに死刑囚となっている林眞須美は現在も冤罪を主張していて再審請求を行っています。

しかし、和歌山地裁は2017年に再審請求は棄却
さらにこれに対して、大阪地裁に即時抗告したのですが、大阪高裁も2020年3月24日に棄却されます。

そうなると最後の手段となる最高裁への特別抗告

現在は、死刑が確定しているのですが特別抗告の最中ということもあり、死刑執行日は決定していません。

というよりも、確実な証拠がなく死刑を執行してしまえば、異例中の異例になってしまいます。恐らく、死刑は執行されることはないのではないかという見方が強いです。

現在は大阪拘置所に拘留されている林眞須美死刑囚。

拘置所と刑務所は違いますので投獄されているわけではありません。
取材などの面会も許されているそうで、家族とはたまに面会をしているそうです。

それでも、大阪拘置所の生活環境は最悪でした。

冷暖房がない上に風通しも悪く、夏はサウナ状態。いっそ死んだ方がマシという様な環境で、20年以上も拘留されていました。

しかし、林眞須美自身が訴えを起こして勝訴したため、2020年には拘置所の一部も冷暖房がつくなど、環境が良くなったようです。

2021年6月4日に長男がTwitterで大阪拘置所旧舎6舎1階から新舎E-9階へ移動となった事を公表していますので、少しは快適な生活環境になっているようです。

また、拘留されている死刑囚でありながら、林眞須美は多くの訴訟を起こしています

・カレー毒物混入事件法廷写真・イラスト訴訟(無断で撮影した画像や描写したイラストは肖像侵害であるとの訴え)

・虚偽の証言をしたとして夫の林健治を提訴

これらの他にも、地元住民や元保険会社の同僚など合計50人に対して訴訟を起こしていたり、ヒ素鑑定を偽ったとされる人物を提訴するなど、その数じつに30件以上

ちなみに、前述の通り目撃少年も訴訟されていますが、そちらは棄却されています。

さらに、最近ではネットなどで書かれている誹謗中傷に対しても訴訟を起こしているそうです。

訴訟した裁判はほとんどで勝利を収めており、頭の良さというか、何か人よりも長けているものを感じますね。

現在の容姿に関しては拘置所からの手記でこのように語っています。

歯は抜け、上唇はないのに等しく、髪は薄く白髪頭、顔はシワとクスミになっている。一番恐ろしいのは鏡を見ること。

また、ふくよかだった体型は、現在は痩せているそう。

今もおおさか拘置所に拘留されている林眞須美死刑囚。

取材などで偶に手記を出したりしていますが、一貫して冤罪を訴え続けています。

拘置所という場所は刑務所とは違うので面会がしやすいかと思われますが、面会できるのは弁護士と家族だけ。なので、現在の画像はありません。

本当に、冤罪であれば20年以上も拘留されて自由を奪われていますので、とんでもないことになりますね。

日本を騒がせたサリン事件や秋葉原無差別事件のように、間違いない真犯人であれば当然の罰は受けるべきですが、林眞須美の場合は確実な証拠がない無差別殺人事件の犯人。

真犯人が誰であろうと、確実な証拠がないのに死刑を執行するのはほとんどの人が反対でしょう。

冤罪であれば早く晴れて欲しいのですが、正直言ってあまりに条件が揃い過ぎていたため証拠がなく逮捕され、そのまま死刑が確定したという印象があります。

一番は、裁くことよりも被害者やその遺族の気持ちに寄り添った捜査・裁判が必要で、事件に注目している国民が望んでいることでしょうね。

事件に新しい動きがあり次第、林眞須美の現在は更新します。

林健治(林眞須美の夫)の現在

https://twitter.com/hokahokamanjuu/status/1263793768542507013?s=20

夫の林健治さんは、現在は和歌山市内のアパートで独り暮らしをしています。

ヒ素を使い自分の体を意図して壊しながら、保険金詐欺を働いていた健治さん。

保険金で得た金額は数億円にも上り、和歌山カレー事件が起こってからそれが分かり、詐欺は1988年に初めてやってから何件もやっていたのに、事件の2か月後に初めて詐欺容疑で逮捕されています。

実際に、この詐欺については完全に認めていて、最初の保険金詐欺で1億5千万円もの大金を受け取ったことに味を占めたそうです。
そして、調べでは20件以上もの保険金詐欺を実行。

本人も全てが詐欺だったと認めています。和歌山市園部の家も、詐欺のための入退院を繰り返していたためほとんど住んだことがないとか。

逮捕されてからは過去の詐欺が全て明るみになり、2000年に保険金詐欺の罪で、執行猶予の付かない懲役6年の実刑判決が下りました。

2005年に長い服役を終えて出所した林健治さんは、そこから現在に至るまで和歌山市内に一人で住んでいます。

過去に自分でヒ素を摂取して体を壊しながら詐欺を行っていた健治さんは、2010年あたりに脳出血で倒れてしまいます。

その後は左半身に麻痺が残ってしまい、現在は障がい者として生活。仕事はもちろんしていませんが、今もなお取材が多く入っていたりするそうで、介護を受けながら取材をしたり、妻の林眞須美が拘留されている大阪拘置所に面会に言ったりしているそうです。

Youtubeにもっとも近い現在の林健治さんの様子が顔出しで出ていますので、どうぞ。

この動画では、過去の罪を全て認めています。

しかし、妻の林眞須美に対して疑いを持ちながら事実を探ると、絶対に冤罪だという結論に至るそうで、今は冤罪を訴える活動もしています。

林健治さんの訴えは司法に届くことがくるのでしょうか。

冤罪を訴える「あおぞらの会」でもトークイベントに参加しており、事件から20年以上経っている今も林眞須美の無罪を信じ続けている一人です。

林眞須美の4人の子供たちの現在

林眞須美が逮捕された時、子供たちは長女が中学3年生、次女が中学2年生、長男が小学5年生、三女はまだ4歳でした。

両親が殺人罪、詐欺罪でそれぞれ逮捕されたため、4人の子供たちは児童養護施設に保護されました。

長女、次女、長男は養護施設から高校まで通う生活を送っていたようですが、三女に関しては歳が離れていたこともあり、次女が社会人になって一緒に生活していたという情報もあります。

また、上の3人は全国が注目した大事件の犯人の子供という理由で想像を絶するようないじめや偏見にあったということが分かっています。

長女の現在

事件当時は中学3年生。
高校受験に勤しむ時期だったこともあり、マスコミの連日の過度な取材などで受験どころではなかったのではないかと思います。

それでも児童養護施設から高校も通うことが出来ました。

児童養護施設でも職員から暴力を振るわれ、年頃の女の子なのに入浴中に監視されるなど、精神的なダメージを負いながら生活したことを取材で答えています。

高校では林眞須美の娘であることを周りに話していたそうです。それでも関係ないと言ってくれる友人だけと付き合い、かなりまともな感性を持ちながら立派に育ちました。

姉弟のためにも、進学は諦めて卒業後はガス器具販売のセールスの仕事に就職

その後はいじめは減ったそうで、20歳か21歳の頃に1度目の結婚をしています。

子供は女の子を一人授かりました。とても可愛い子だったそうです。

しかし、結婚が早かったからか、当時の旦那さんの両親には反対されたそうなので縁を切って結婚したからか、最初の旦那さんとは離婚しました。

親権は林眞須美の長女が持っていたのですが、30代になって2度目の結婚をします。林眞須美の長女にとっては2人目の子供も授かりました。

しかし、2021年6月。とんでもないニュースが。。。

新しい家庭をもった林眞須美の長女ですが、なんと、一人目の旦那さんとの間に生まれた子供が虐待を受けたと疑われる理由で逝去

それだけでも大ニュースなのですが、2人目の旦那さんとの間に生まれた子供と関西空港の連絡橋から飛び降りて無理心中しました。

2人目の旦那さんも、薬を大量に摂取して自殺を図りますが、一命をとりとめています。

林眞須美はこの知らせに対し、「聞きたくない」と、弁護士に答えたそうです。

夫の林健治さんは記者に対し「自分の初めての子供と初めての孫をいっぺんに亡くした」と語り、悲しみはものすごく深いものかと思われます。

また、林健治さんは、長女と最後にあったのは滋賀刑務所を出所してから2005年の夏ごろに一回会ったきり。その時は、のちに虐待を受けて16歳という短い人生に幕を閉じることとなる長女の娘さんも一緒だったそうです。

林眞須美の長女はそれから林健治さんとは会っていなかったようですが、林眞須美の無実を訴え続けており、長男のように表には出ていませんでしたが、長女もカレーの見張り番も見に行ったりしていただけに無実と信じていた一人です。

林眞須美には亡くなった長女や孫の分まで、無罪を主張して戦い続けて欲しいですね。

長女のご冥福を祈ります。

次女と三女の現在

林眞須美がカレーの見張りをしている時に一緒にいたという次女。
今もなお、次女が犯人ではないかという酷い噂がネット上にも散見されます。

児童養護施設に預けられたときは中学2年生で、その後は施設から高校に通い、三女を早く施設から出してあげたいという思いから早く就職しました。

しかし、その後の消息は分かっていません。
無事に三女を施設から出して一緒に生活していたという情報があれば良かったのですが、いくら探しても見つかりませんでした。

次女に関しては、中学生にして両親のもとから離れ、生活。施設でも学校でも犯罪者の娘だという偏見に怯えながら生活していたといいます。
次女も三女も少しでも幸せな生活を送っていればいいのですが、全く情報がないので幸せを祈ることしかできないですね。

情報が入り次第、内容を修正します。

長男の現在

林眞須美の4人の子供のなかで、唯一情報の発信を行っているのが、一人息子の長男。

事件当時は小学5年生という、まだ母親が恋しい年齢。突然にして両親が逮捕され、施設に預けられた長男は、施設や学校での壮絶ないじめ体験を後に語っています

現在既に30代になった長男ですが、2019年に「もう逃げない」という著書を出版して大きく報じられました。

著書出版の少し前となる2019年4月から「和歌山カレー事件 長男」というアカウント名でツイッターをスタートして、林眞須美の冤罪を訴え続けながら活動の発信をしています。

長男のTwitterアカウントは→こちら

現在まで多くの取材にも受け答えしており、顔出しはしていませんが、取材の記事や報道はそろってイケメンと形容される顔立ち。

身長も182㎝もあり細身の体なので、モデルのような容姿なんだそうですよ。

施設にいた頃に性的虐待を受けていますが、加害者の女性職員は「好意を持ってしまった」と語っていたそうですので、それだけ魅力的な容姿のようですね。

見た目だけではなくて中身もイケメンというキーワードから、かなりモテると想像できます。

サインにも「林 長男」と書いてある通り、実名は公表していません。
ネットには「林 孝一」とか「林 浩司」など林眞須美の長男として名前を出されていましたが、恐らくどれもデタラメの情報でしょう。
生活にも影響することから一切公表していません。

また、長男はAbemaTVなどのテレビ番組を始め、トークイベントやYoutube取材、雑誌の取材など、現在は積極的に出演・取材対応するようになりました

本の出版の影響も大きいでしょうが、本人は林眞須美が無罪であることを発信するという目的のためだけに動いているようです。

職業は運送業に務めていて、冤罪を主張する活動もあるのでかなり忙しいのではないでしょうか。

結婚に関しては、未公表です。結婚していたとしても言わないでしょうし、子供がいてもそっとして欲しいでしょうから、今後も未公表が良いですね。

ちなみに、長男は過去に結婚を考えた恋人がいたのですが、その親に林眞須美の実子であることを隠し続けるのが心苦しくなり、カミングアウトをしたら別れることになったと語っています。

これまで林眞須美の息子とバレることで、いじめや偏見などの色んな弊害がありましたが、調べたところ、現在も林の姓は変えておらず、関西地方で生活しているということが分かりました。

以上、林眞須美の4人の子供のうち、長男以外の3人の現在の詳細については不明です。

子供達には一切の罪はありません。冤罪であれば、しっかり晴れて、和歌山カレーの呪縛から解き放たれてもらいたいですね。

あとがき

今回、林眞須美と事件で注目された人物の現在を調べるにあたり、この和歌山毒物カレー事件について徹底的に調べました。50時間以上は色んな情報を閲覧し、事件に関する書物も数冊読みました。

そこで感じたことは、冤罪である可能性が非常に高いことです。
また、冤罪でなくても、疑わしきは罰せずなのに死刑を執行してしまう可能性があるのはおかしいということです。

冤罪であると主張するとき、「では真犯人は誰なんだ?」という疑問につながりますが、そこを証明できれば冤罪であることが実証できます。
それが実証できないのは、林眞須美が犯人であることを決めつけているからです。犯人が決まってしまうと、捜査の必要がなくなるんですね。

冤罪である可能性がもっと世間に広まって、20年以上経った今ですが、これからでも再捜査をしてもらいたいと考えている人は多いのではないでしょうか。

せめて死刑執行だけはしないでもらいたいですね。